ユンディ・リ
2005年 10月 07日

2000年度のショパンコンクール優勝者のユンディ・リ。ブーニン以来の15年ぶりの優勝者としてかなり話題になりましたね。そしてピアノを弾いている方々で彼の存在を知らない人はおそらくいないはず。彼の演奏はLIVEのCDやその他の録音など、以前から聴いた事はありましたが・・・恥ずかしながら今日まで生で聴いた事がなかったのです。
そして日本人は(?)ショパンコンクールに弱いと勝手に分析してますが(笑)ショパンコンクールの優勝者ともなるとチケットがとてつもなく高い!!もし今年のショパコン優勝者が日本人ならば嬉しいが聴きに行くのが・・・(笑)因みにチケット発売日から5日後にチケット予約をしたのにもかかわらず・・・
C席5000円D席4000円は完売・・・。みなとみらいだからってなめてました><サントリーホールなら、もっとやばいって思って早めに電話かけてたかも(笑)ま、そういうわけで自動的にS席11000円A席9000円B席7000円の中から選ぶはめに・・・勿論、B席!!でみなとみらいホールはどういうホールかわかってるので、B席の中でも音響がなるべく良いところを交渉しチケットGET!!しかもこのチケットをGETしたのが5月中だったはず・・・。おそろしきユンディ・リ人気(笑)これは音楽会のキムタクもどきだから??まぁ~かっこいいか不細工かと言えばかっこいいに分類されますが、私はルックスで騙されません(笑)勿論、演奏良くなきゃだめよ!^^;;
因みにサントリーホールだとS席12000円A席10000円B席8000円C席6000円D4000円青少年の為の学生席3000円となっておりました。サントリーだとやっぱり高かったかと。前置きが長くなりましたが、無事5月中旬にチケットGETし今日は学校から直でみなとみらいホール(大)に急いで行きました。因みに・・・プログラムはこのような感じです。これは会場が違いますが演奏曲目は同じです。でも、実際は後半のプログラムが入れ替わりました。今年がショパンYEARだからですかね?リストを先に弾き、最後にショパンのアンスピでした。
今までもユンディ・リを聴こうと思えば聴きに行ける機会があったのですが。。。何故あの時は行かなかったのだろう・・・ちょっとよく覚えてませんが行きませんでした。。。
今回絶対行くという決め手になった理由をあげたいと思います。
1つ目
ショパコンから5年後、彼は私と同世代のまだ学生の身分。どう成長してるかが楽しみ。正直ショパコンLIVEのCDは手元にありますが、絶対彼が1位であるって凄い!!に思えなかった(笑)どちらかというと当時の私はフリッター派でした^^;;自宅にはCDがあります^^
2つ目
プログラムがオールショパンではなく、丁度良い感じにバランスが取れていたからです。古典ものも入ってるし、ロマン派の重要な3人、1810年に生まれたシューマン、ショパン(2人は生まれた年は同じだけど学年は違うはず。シューマンは6/8生まれ、ショパンは3/1で早生まれだから。<2/22説もありますが...>)、そしてリストは1811年10/22生まれ。おまけにシューマンの謝肉祭にリストのスペ狂は試験曲候補に入っていた時期もあったから・・・など等。
要はプログラムが◎だからです。
3つ目
今年がショパンYEARでワルシャワではコンクールの真っ最中!!!今年はどんなスターが誕生するのだろうか?そしてユンディが優勝=似たタイプが優勝するの?など、ただ単に弾けるピアニストは沢山いるが、どういうショパンが最も好ましいのか?という意味を含めというか・・・
んーうまく言えませんが、彼を今年の優勝者と比較する際に参考にしたかったとでも言っておきましょうか?(笑)<弾けない人間が偉そうに・・・すみません。。。。>
まぁ、以上の様な理由などがあった為必死の思いでチケットGETし聴きに行きました。
では、演奏会の感想諸々は、長くなりますので読みたい方のみどうぞ^^

上記の文章とは関係ないですが・・・なんと今日でこのブログの一周年記念日でした。2004年10月7日から始まってる日記ちゃんなので。
モーツァルト・ソナタ10番C-dur K.330
はっきり言って非常に普通であった。でも心にくるというものは特になし・・・。指は回るから音にはバラつきもなく、音楽も自然で申し分ない。でも、何か後一口食べたいなーっていう感じが残った。多分、それだけモーツアルトは難しいということでもあるんだろうな・・・。超美音タイプでもないしな・・・。多分、私がいつも言われる事だけど・・・モーツァルト以前の作曲家もしくはいきなり時代を飛び、プロコを読んでみる。こういう風な勉強の方法に変えてみないとモーツァルトの天才的なひらめき音楽は作れないとのことを言われた記憶が・・・。そして、私も今回そう思った。
シューマン・謝肉祭 Op.9
これは以前、弾きたかったというか候補にあがっていた曲でもあるからなぁ・・・結局、弾かなくなったけど、結構私の耳は厳しいですよ~(笑)まず、良い意味で若さ溢れる演奏。そしてここからいよいよ本領発揮かのごとく、ノリノリで弾いていた。小さな曲をほぼ続けて演奏する長めの曲ですが、短い曲と曲の間にも音空間あったからそれもいい。凄いじゃないかぁ~聴かせるじゃないかと思っていた(笑)私に褒められても嬉しくないよね・・・^^;
でも、ここからは好みの問題になるのだろうか?ちょっとある箇所が歌いすぎというか、テンポ等、崩しすぎてないか!?と思う所がちょこっとあった。ロマン派と言えどもバロック・古典派と同じように最低限、楽譜に書いてある事は守るべきだと思う。守っていなかったわけではないけど、やりすぎじゃない?って思う所があったな・・・。あまりやりすぎるとシューマンが作曲したそのものの作品が安っぽくというか・・・とにかく品が落ちると思う。多分、彼は楽譜の奥深くを読み取ろうとしたのだろうか?でも下手に練りすぎると・・・物には限度があるというか、崩れていくと私は思う。それと場面の移り変わりはわかるけど、音色の変化とかで勝負するのではなくテクニシャンな彼はテクで場面の変化を表していたような気がするのがちょっと残念。そりゃースーパーテクニシャンですよ!!すごかった!でもシューマンはバッハを研究し、参考にしていたという話は有名だし・・・そんな中、偉そうな発言をするとうまい事はうまいけど・・・やっぱり、ポリフォニーっくな部分と言えば良いのかな?なんか、その部分がわからない演奏に聴こえた。人ごみの中でも、もう少しよくわかるように喋ってっていう風な比喩法にしたら良い?本人は多分わかって演奏してるとは思うけど、テクニックがありすぎるから?なんかその大事な部分、同じ年代に生まれたショパンとは違うシューマンのロマン派音楽をもっと味わいたかったな。でも、集中力は凄かったですよ~~!!
リスト・スペイン狂詩曲
これ、最高でした!!若きヴィルトゥオーゾという言葉がぴったり当てはまる感じ!!曲の構成もいいし、テンションの持っていき方と言えばいいのかな?素晴らしかった!!
テクニックはね・・・・本当にすごい、すごい!!私と同年代の友達でもうまい人いるけどそれを遥かに上まるくらい細かく丁寧で繊細さも残しつつテクニシャン!!テクニシャンでも乱暴にはならないし音が割れることもない!!彼はピアノを鳴らしきっていた!!あのピアノからここまで凄まじい音をどうやって出してるの?どう体を使ってるの?タッチはどういう感じにしてるの?と横で見せてもらいたいくらいの音の出し方。あれは・・・すごすぎた!!!!もう一度聴きたい!!!!!!
アンコールでもリストのタランテラを弾いてました~それもめっちゃすごかった!!!!彼は今はショパンより、リストの方がいいんじゃない??って思ってしまった。彼が若いからだろうか?リストが生きていたら、こういう演奏するのかな~とか妄想してました(笑)後、本当に華奢なのにパワフル!!音の出し方どうやってるんだろう・・・体の使い方もうまいなーあ~見えない(涙)音色もやっぱり今の彼にはシューマンの時の演奏よりもリストに適する音色を出していた。あースペ狂弾きたくなってきてしまった・・・タランテラもいいですね、彼の演奏♪リストでここまで感動したのは久々!!!!あ~日本語の表現力が下手でうまく伝えられないのが残念(おい、おい。)
普通にテクニシャン、例えばアルカディーボロドスとかアムラン、ワイセンベルクもうそれよりも沢山色々なピアニストとかいますよね?そういう方々とはまた違うヴィルトゥオーゾなんですよ!!人を圧倒させるのみじゃなくて・・・その曲を聴いてると色んな味がするって言う感じのヴィルトゥオーゾと言えばいいのかな・・・あーうまく言えないのが悔しい、もどかしい・・・(笑)
とにかく彼のリストにはびっくらこいた!!!
ショパン・アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ Es-dur 作品22
意外とさら~りと弾いてました。そしてあんなにリストがばっちし決まってるのに・・・おいおい、アンスピでユンディさんでも外すんですか、和音(笑)?と思った。でも、大した外し方ではなかったけど。あまりにも前のリストにアンコールでのリストが素晴らしすぎたからかな~印象が薄くなってしまった。。。
いかにも優等生が弾いてますっていう感じ。悪い印象はないけど、ちょっとつまらなかった。もっと色んな面を聴かせて欲しかった。これくらいのアンスピなら同等程度で弾ける学生、いるんじゃない??っていうくらいかな・・・。というか、これをプログラムの最後に入れ替えた=疲れ??のせいでうまくいかなかったのかな?見かけからすると体力ありそうにも見えないし。それが原因なら仕方ないような・・・又は、この曲を色々な会場で弾きすぎている関係でアンスピは弾きなれてしまい、曲が擦り切れてしまったのかもしれない。要はカセットテープを聴き続けると、やがて音が擦り切れてくる。例えれば、そんな感じ。
でも、やっぱり他の演奏が良かった分もっと良いのが聴きたかった><(欲張り)
残念ながら彼のショパンでぐっとくるものがなかったのが残念。しかし1曲しかショパンは聴いてないから、これで判断するのはいけないけど。
でも、ショパコン優勝者=ショパンが常に絶対にうまくなければいけないというわけではないし、彼はまだまだ学生。幅広いレパートリーを聴かせて貰いたいな!またもう少し時が経ってから聴くと面白そうだな~と勝手に期待はしてます^^
(演奏の素晴らしさの順位は読んでわかる通り、リスト、シューマン、ショパンですね。)
そうそう、結果的に彼は・・・
ショパコンから5年後・・・めっちゃ上手くなっていた!!
因みに最近の録音のスケルツォを借りて演奏会前に聴き準備しておきました。(MDに入ってるので貸しますよ~)→これ、中々良いと思います。彼、やっぱりか~なり勉強してますよ!!若いからメキメキと成長するのだろうね♪って言っても、私自身も彼とほぼ同年代(苦笑)。そして、この10月7日はユンディ・リの誕生日だったみたいでアンコール後にいきなり舞台上に誕生日ケーキが登場し・・・会場の皆でHAPPY BIRTHDAY ユンディ~と合唱していた(苦笑)。これはなんか温かくて良いようなでも、演奏会会場だよね?(笑)でも私も手を叩いていた気がする^^;
CDとかの生でない音源聴いていたよりも実際に会場に行って生で聴いた価値はありましたよ^^それは彼が成長していたのか、やっぱりLIVEが最高なのかはわかりませんが・・・。
頼むから15年ぶりの1位として、前回のブーニンみたいにコンクール後、崩れていくようなピアニストにはならないで欲しいな・・・っていう変な願いがあります^^;
だって、最近のブーニンひどいですよ(笑)
ショパンチクルス2000年もそれ以外のベートーヴェン聴いた時も、崩壊してましたもん。ベトなんて、おいおい!!誰が聴いてもテンポ設定からして古典派作品ではありえないじゃないの!!っていう演奏。今でもブーニン気になってる方、いらっしゃいましたら聴いてみて下さい(笑)身長高いし風貌はかっこいいけど、演奏はコンクール時から随分崩れてますよ・・・
(余談ですが・・・演奏会後、サインGETしたい皆様で会場外まで溢れかえっていて、帰るのに会場から抜け出せなくて大変やった^^;因みに私はユンディ以外のフリッターとコブリンのサインはGETしてます。はい、少々?ミーハーちゃんです、笑。)
なんか演奏会の感想+余計な話をしてしまいましたが、ここでこれだけ書く=演奏会行った感想を話す相手がいないのでここを相手に話しました(笑)長々と読んで下さった方々へ・・・
お疲れ様でした(笑)
